越前市と菊
越前市(旧武生市)出身の人なら、この秋の10月〜11月と言えば、「たけふ菊人形」を思い出します。毎年、越前市内のすべての小学校の秋の遠足は「たけふ菊人形」。テーマに沿った菊人形を閲覧し、菊の香りが満載の小さな遊園地は越前市内のこどもたちにとっても大好きな大きなイベントです。
今は、この「たけふ菊人形」が行われる中央公園は日本を代表する絵本作家かこさとしさんの監修のもと、「だるまちゃん広場」「パピプペポー広場」「コウノトリ広場」など、かこさとしさんの絵本の世界を再現した幼児用遊具や広場を年中開放し、たくさんの親子がこの公園におとずれています。その中でも秋の季節には期間限定で開催される「たけふ菊人形」は、菊でできた人形やタワーなど、公園中で菊の豊潤な香りを楽しむことができ、見どころ満載で、県内外からたくさんの人が訪れるイベントとなっています。
では、少しだけこの武生菊人形、越前市(旧武生市)と菊との歴史をご紹介していきましょう。
時代はさかのぼり、江戸時代、越前の武生では菊作りが盛んな土地でした。その当時、武生に多くあった寺社で菊の品評会が行われ、愛好家も多く菊を育てることを競い合っていたほどだったといわれています。その後も、菊の愛好家たちは、絶えることなく、昭和に入っても寺社での品評会は行われていました。
そして、時代を経て、第二次世界大戦後の昭和24年。全国市議会議が行われ、武生市議会の副議長が、古くから菊人形で有名な枚方市の議長と知り合うことになります。終戦後、なんとか街に活気を取り戻したかった当時の武生市長が、菊花愛好家の各団体の協力を得て、菊花と菊人形の展覧会を始めたのが、昭和27年です。
最初は、今の中央公園の片隅にその季節だけ間借りをする形でスタートしました。波板トタンぶきの見流し館、中古木材で作った芸能館。そして、秋に開催する前には市の職員でこの土地の草刈りを毎年行いました。このような武生市を明るく楽しい街にしたいという熱い思いで始まった菊人形でした。
その後、こどもたちにもこの菊のイベントを楽しんでもらえるよう、子供の好きな遊具をおいたり、小さな遊園地として、ゴーカートや観覧車、メリーゴーランドなど大型のアトレクションも増やしました。また、大劇場では、さまざまな芸人や大阪の歌劇団OSKの公演が毎年開催され、子供から大人まで楽しめる「菊人形」になってきました。
今では日本三大菊人形の1つとして有名になり、県内外から訪れるイベントとなっています。
最近ではこのイベントにあわせ菊花マラソンも開催され、たくさんの方が参加されます。昨年はCEO五十嵐も参加しました。
越前市を盛り上げていきたいという想いから始まった「たけふ菊人形」が、毎年毎年越前市民のアイデアや元気で進化をとげ、普段から気軽に子供連れの家族が訪れることができる中央公園のおかげもあり、より身近に菊を感じることができるイベントになっているのではないかと思っています。
今年はコロナ禍の中ではありますが、
「たけふ菊人形」は10月9日〜11月8日(日)まで開催されています。
伝統工芸品などを紹介するコーナーも設けられていますし、マスコットキャラクターの「きくりん」がお待ちしております。
感染予防対策を実施し、開催中です。詳しくは下記からご覧ください。
そして菊に親しんでほしいという思いで、万葉の里味真野苑の隣にある「万葉菊花園」が作られました。いろいろな形で菊の花と触れ合うことができる施設です。科学の力で開発されている新しい品種や栽培方法を解説したり、
マルチメディアフロアでは、最近の菊事情菊の歴史や性質などをマルチメディアを使ってわかりやすく紹介。菊の花が古くから愛されてきたわけが実感できる施設となっています。
「万葉菊花園」はこちらから。
http://welcome-echizenshi.jp/tourism_detail/manyoukikkaen/
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