福井県「夏の風物詩」

福井への帰省もままならない2020年ですが、少しでも福井の夏の気分を味わっていただきたいとおもいます。福井の夏の風物詩!福井県出身以外の方も、福井ってそうなんだぁと気軽に読んでみてください。

1、小浜の夏「くずまんじゅう」

嶺南の南西部にある小浜市で夏の風物詩といえば、「くずまんじゅう」。若狭町の熊川葛は江戸時代の文献にも「葛は熊川にて製すること昔よりありたり」とかかれ、天保元年には儒学者の頼山陽が熊川葛を絶賛したように、高い品質で有名な葛です。熊川の美しく豊かな水を使用し、厳冬の最中に精製されることが主な要因とされています。この葛を使い、小浜市の各家庭では数十年前まで夏になると「くずまんじゅう」をつくる習慣がありました。今では、作る家庭も減ってきましたが、小浜市の各菓子店では夏がおとずれるとともに、「くずまんじゅう」が一斉にうりに出されます。つるんとした食感と透明感のあるくずまんじゅうは、平成の名水百選の雲城水や地下水などで冷やして食す、涼をもたらす夏の風物詩です!

 

2、日本海のトビウオ

普段は南方の温かい海に生息するトビウオは、産卵時期になると対馬海流に乗って、日本海にやってきます。福井県のほぼ全ての定置網に入り、福井県内のすべての漁港でトビウオが水揚げされると夏の到来です。多い時には1日に1トンもの水揚げ量があります。

水揚げされる夏の時期には、海面を飛ぶ美しい姿が県内の海岸でみられます!

トビウオは、高タンパク抵脂質で抗酸化作用も強いため、大変健康によい影響をあたえる魚です。焼く、煮る、揚げる、干すなど様々な調理法で美味しくいただけることも相まって、学校給食にも積極的に提供されています。

 

3、大野の半夏生鯖

半夏生鯖(はげっしょさばと呼びます!)は、福井県の中でも特に大野市に伝わる風習です。半夏生の日に11本丸焼鯖を食べるようです。

江戸時代、大野藩だったころに、この藩は、海沿いにも土地をもっており、その土地で鯖が大漁だった年があったそうです。その年に、大野藩主が農民の栄養補給のために鯖を食べることを推奨した令書を発しました。その令書をもとに地元の魚屋さんが半夏生の日に焼いた鯖を売り出し、いつもは高価で買えない魚をその日ばかりは農民も鯖を家族分買ったという言い伝えがあります。大野市は福井県の中でも海からは遠い岐阜との県境にありますので、丸焼鯖を食べるという風習は少し違和感がありましたが、この言い伝えを聞き、納得!大野以外の福井県内でも丸焼鯖が、食卓にのぼる回数は多いと思います。福井県には有名な鯖街道もありますね。

鯖は栄養価が高いのはもちろんのこと、豊富な脂質はタンパク質を補い、体力をつける働きがあります。また、血中コレステロールや中性脂肪の低下、血液を流れやすくするという効果もあり、脳梗塞や心筋梗塞を予防する作用があるとされていますよ。またボケ防止にも効果があります。

 

4、汐うに

越前海岸では721日の解禁よりお盆までの短期間、海女たちが素潜りで「バフンウニ」を採取するウニ漁がみられます。

このバフンウニの卵巣を塩漬けにした「汐うに」、ご存知でしょうか?福井県でうにといえば、この「汐うに」のこと。夏になるとこの鮮やかな朱オレンジ色のこのウニがご馳走となります。日本三大珍味の1つでもあります。江戸時代から、この美しい海で育つ濃厚なウニを使った汐うにを各宮家や他藩への贈答品されてきました。

他県の方にはなじみの薄いとは思いますが、ぜひ機会があれば食べてみてくださいね。

 

5、花火大会

2020年の花火大会はコロナ感染症対策のため、中止となっております。しかし、毎年多くの花火大会が各地で開催されています。去年までの写真をご覧ください。来年の開催、楽しみにしていてくださいね!


とうろう流しと大花火大会(敦賀市):夜空に大輪の花火が打ち上げられるなか、赤・青・黄3色のとうろうが波間を漂い、沖へと消えていく様はまさにファンタスティック。


三国花火大会(坂井市):北陸随一といわれる大花火大会。名物は豪快な水中花火です。


河野夏祭り:甲楽城海水浴場を会場に、約5,000発の花火。迫力満点の水中花火は必見。


福井フェニックス花火(福井市):足羽川河川敷から総数約10,000発の花火が打ち上がり、福井の夜空をダイナミックに彩ります

 
若狭高浜花火大会:毎年8月1日に行われ、夜空に咲く花火、水面に咲く花火で、夏の高浜の一夜を彩ります。

 
越前市サマーフェスティバル花火大会:8月中旬に開催される越前市の夏祭りのフィナーレ。村国山を背景に1万発の花火が打ち上げられる花火大会。

6、永平寺大燈籠ながし

夏の終わりに行われる永平寺大燈籠ながし。曹洞宗大本山永平寺の役寮、雲衲衆による読経が営まれた後、 供養の想いを込めた約1万個の燈籠が流され、九頭竜川の川面にまたたくような幻想的な光の帯をつくりだされます。荘厳な雰囲気の中に幻想的な灯籠の灯りがなんとも言えない柔らかな気持ちを作り出します。

今年はこちらもイベントは中止となっておりますが、この日本一といわれる大燈籠ながしをぜひご覧いただければと思います。

 

いかがでしたでしょうか?福井県の夏を少しでもお届けできたのなら嬉しく思います!

カンパニーエードット