日本六古窯の一つ「越前焼」

日本六古窯の一つ「越前焼」

福井県の伝統工芸の一つ、「越前焼」。越前焼は丹生郡越前町の主に宮崎地区・織田地区にて焼かれています。釉薬を用いずに、焼かれるときに薪の灰が溶け込む自然な釉の風合いが有名な焼き物とされています。

 

歴史はとても古く平安時代から始まったとされていますが、長らく無名でした。しかし、第二次世界大戦後に日本六古窯(瀬戸焼、常滑焼、越前焼、信楽焼、丹羽立杭焼、備前焼)のひとつにあげられた際に「越前焼」と名付けられました。昭和46年には越前陶芸村が建設され、昭和61年には国から伝統工芸品として指定を受けました。

また、平成29年4月には日本六古窯として日本遺産認定を受け、県外だけでなく海外に向けても発信を続けています。

 

越前焼は、この地に鉄分の多い陶土があったことから始まりました。鉄分を多く含むため、焼き上がりが渋くなるのがその証で、温かみのある土味が最大の魅力と言われています。また、近年では、自然釉を代表とする素朴な風合いに加え、若手作家による新たな作風も試みられています。

 

越前焼の拠点としてつくられた越前陶芸村。この陶芸村を地域開発、産業としての発展をめざし、若い陶芸家の受け皿となるべく計画され、つくられました。その後、作家さんたちはこの陶芸村周辺に工房やギャラリーを構え創作活動を勤しんでいます。また、越前陶芸村は四季折々の風景とアート作品が調和した美しい憩いの場所としても有名です。都市公園100選に選ばれた越前陶芸公園を中心に、越前焼を見る・作る・使うことが体験できる福井県陶芸館、越前焼後継者育成の拠点、福井県工業技術センター窯業指導分所、越前焼を購入できる「越前焼の館」、越前焼や福井県を堪能できる場所になっています。陶彫広場には、岡本太郎の「月の顔」やイサム・ノグチの「レインマウンテン」、越前焼の窯元が制作したモニュメントなども飾られています。

 

この陶芸村で毎年行われている「越前陶芸まつり」。今年で40回目を迎える予定だったこの「越前陶芸まつり」は、毎年県内外から約10万人もの人出で賑わう陶器市です。越前焼の窯元が一挙集結するこの陶器市には、毎年楽しみに訪れてくださるファンも多いそうです。焼物の新作をはじめ、数多くの越前焼が普段よりもお買い求めしやすい価格で販売しているところが大きな魅力。そのほか、ステージショーや茶会など、のどかな風景とともに癒しの一日を過ごせるイベントとなっています。

そんな「越前陶芸まつり」、今年は新型コロナウイルスのため、中止となりました。福井県内でも多くのイベントが延期・中止となる中、越前焼の陶芸家の一大イベントであるこの「越前陶芸まつり」が中止となったことは、毎年楽しみにしていらっしゃるお客様や陶芸家さんたちにとっても、とても残念なことだったと思います。エーデパにとっても、エーデパオープンして初の陶芸まつり、体験できずとても残念な思いをしておりましたが、このようなプロジェクトを立ち上げていらっしゃることを知りました。陶芸村の施設にて、月ごとにいくつかの窯元の作品を展示販売し、実際に越前焼を手に取ってみることができるというプロジェクトだそうです。

 
越前焼窯元応援プロジェクト

越前焼イベントの中止により、越前焼販売の機会を失った窯元たち。このプロジェクトは窯元の作品を陶芸村の施設にて展示販売し、その作品をお客様にお手に取っていただくことで窯元を応援していくことを目指しています。越前焼は私たちの福井県の土の温もりを感じる優しい陶器です。窯元が一つ一つ心を込めて制作した作品をぜひ手に取ってみてください。
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 エーデパでも越前焼がご購入できます。

あかね陶房
藍色が印象深い越前焼。元来の素朴な素材と藍色の融合が女性陶芸家ならではの感性で作られる越前焼です。生活に溶け込むお気に入りの器として、常に人気の陶芸家さんです。

 

花虎窯
若手人気陶芸家の武曽さんが手がける花虎窯。人気シリーズ「印花」は優しく素朴な器。人気すぎてなかなか手に入ることが難しい作品ですので、出会えた時を大切に!

カンパニーエードット