福井が銀座へ。そして、一枚の漉玻璃。

福井が銀座へ。そして、一枚の漉玻璃。

旬をいただく、ということ。 読む 福井が銀座へ。そして、一枚の漉玻璃。 1 分

先月末に銀座のフレンチレストラン「Air」で行われた、永平寺白龍とのペアリングイベント「福井が銀座へ」。

実はこの日、もうひとつ、福井を感じていただきたいものが登場していました。それが、越前和紙とガラスを組み合わせたお皿、「漉玻璃(すきはり)」です。

福井の食材と、福井を代表する日本酒・永平寺白龍のペアリング。それだけでも、福井を感じていただくには十分すぎるのではないかと思っていました。

そんな話を越前和紙の伝統工芸士・五十嵐匡美さんとしていたときのこと。

「商品化はしていないんだけれど、ガラスと組み合わせて、食品衛生法にも対応できる食器が作れるのよ」

そう聞いて、何年か前にイベントで使われたというサンプルをいくつか見せていただきました。一つひとつ手で漉かれた越前和紙。

それをガラスと特殊なコーティングで組み合わせることで、和紙が透き通るような、世界に一つだけのガラス皿になっていました。

そのサンプルを見たとき、久しぶりにワクワクしました。

早速Airの支配人・小林さんと伊藤シェフにサンプルを見ていただきました。色も、漉き方も、一つひとつ違う和紙のお皿ができることをお伝えすると、

「使ってみましょう」

二つ返事でした。そこから、大きさや色、漉き方を相談しながら、今回の漉玻璃が生まれました。大きさは、私と匡美さんが想像していたよりも遥かに小さい9センチ角。
Airのイメージカラーでもある、爽やかなマリンブルー。
そして、漉き方は一つに揃えるのではなく、さまざまな表情のものをつくることにしました。そして迎えた「格別の旅」の当日。

漉玻璃は、一人ひとりのテーブルに置かれました。

そこに添えられていたのは、少しだけホイップされたバター。

料理が始まる前から、最後の一皿まで、漉玻璃は、ずっとその場所にありました。

白いお皿に重ねて置かれたマリンブルーの漉玻璃は、白い器を透かして、より透明感を増して見えました。

一枚一枚、表情が違います。光の入り方によっても、見え方が変わります。

その小さなお皿を眺めていると、なんだかとてもいいな、と思いました。派手ではないけれど、そこにあるだけで、テーブルの景色が少しやわらかくなる。

和紙の繊細さと、ガラスの透明感。

人の手でつくられたものだからこその、あたたかさも感じました。

そんなことを思いながら眺めていると、ふと、私たちエーデパが取り扱っている器やアクセサリーのことが頭に浮かびました。

私たちが選んでお届けしているものも、きっと同じです。誰かの手によって、丁寧につくられたもの。

そこには、作り手の時間や技術、そして想いが込められています。

そして、そのものを手にしたお客様もまた、大切に、丁寧に使ってくださっているのではないでしょうか。

そう思ったら、なんだか胸がいっぱいになりました。

私たちは、ものを販売しています。でも、その先には、ものと人との時間があります。つくる人から、使う人へ。丁寧につくられたものが、また誰かの暮らしの中で丁寧に使われていく。

その間に、エーデパがいられることがうれしく感じました。

今回、銀座のテーブルに置かれた小さな漉玻璃を見ながら、そんなことを改めて感じました。そして今回、「福井が銀座へ」のために特別につくられた漉玻璃を、エーデパで販売することになりました。

一枚一枚、和紙の漉き方が異なるため、同じものはありません。

あの日、銀座のテーブルに置かれていたものと同じように、どれも世界に一つだけの漉玻璃です。気に入っていただける方との、素敵な出会いがあればうれしく思います。

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五十嵐郁子(いがらしいくこ)
1975年生。東京在住。エーデパディレクター。五十嵐羅紗店お姉(おあね)。福井県越前市生まれ。日本女子大学卒。大学生の2人の娘の母。東京福井県人会理事。福井市応援隊サポーター。神社検定取得。
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