梅といえば、紀州の南高梅や紀ノ川梅などが有名ですが、福井県にもとてもフルーティで美味しい、しかもかわいい梅が栽培されています。
そのかわいい梅は紅映梅。青梅の表皮が熟すると、まるでほっぺたがほんのり紅く染まるように梅の実が紅く染まってきます。
紅く染まるとともに、芳しく香ってくるのも特徴です。
来週、エーデパでは、その紅映梅を使って、梅酒を作る梅仕事のワークショップを開催します。
種が小さく果肉が厚く、梅干しにするにも最適だということですが、贅沢にもエーデパでは、毎年、若狭三方ビバレッジの新屋さんにきていただいて、梅酒作りをしています!通常なら、ホワイトリカーを使用して作る梅酒ですが、今年は特別に越前市唯一の酒蔵である片山酒造さんにアルコール度数の高い生原酒をわけていただき、日本酒で梅酒を作ります!アルコール度数が高いものじゃないと、熟成していく段階でカビたり、色が悪くなったりして、難しいため、本来は日本酒で作ることがあまりしないようです。
しかし、片山酒造さんに聞いたところによると、日本酒で作ると、まろやかなふくよかな梅酒ができあがるんだそうです。
あと、何名かは受け入れ可能ですので、おちかくのかた、お近くでもない方も、お早めにお申し込みくださいね。
というわけで、エーデパは梅仕事を行なっていきますが、梅には、非常に体に良い成分が含まれていることを少しお話したいと思います。
冬のようやく終わりを予感させる頃に咲く梅の花は、非常に愛らしく凛とした気品に溢れて、着物や水引の模様などにも、形作られ、日本人に愛されてきました。そのような梅は、花を落として実を成長させた梅は、古くから梅干し、梅酒などというように利用されてきました。
梅に含まれる「クエン酸」。こちらか非常に有能な成分なのです。梅干しは昔から殺菌作用があるとし、お弁当に梅干しを入れるのは、腐敗や雑菌などからの食中毒を予防する効果があるとされていました。このことは、日本の方なら、知っていたという方も多いことだと思います。
しかし、「クエン酸」は、他にも様々な効能があります。
・体内でのカルシウムの吸収を促進してくれます
・血圧の上昇を防ぎ、動脈硬化の予防をしてくれます
・エネルギーを作り出すクエン酸回路の動きを活発にしてくれるため、疲労回復の効果があります
・梅干しを食べると酸っぱさで唾液が多く出るため、食欲増進の効果があり、夏バテの防止にもなります。同じく、梅酒を食前酒として飲むことで同じ効果があります
また、「ポリフェノール」や「ビタミンE」、「カリウム」「鉄」「カルシウム」など、なかなか普段の食事では摂取しにくい成分が多く含まれているため、体に優しく喜ぶ食べ物と言えるでしょう。
6月になると始める梅仕事は、古くからの知恵を受け継がれてきた日本の伝統とも言えると感じました。
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五十嵐郁子
1975年生。東京在住。エーデパディレクター。福井県越前市生まれ。日本女子大学卒。大学生の2人の娘の母。東京福井県人会理事。福井市応援隊サポーター。