みなさん、こんにちは。
今まで様々な福井のことをお話ししてきましたが、私も大好きな忘れてはいけない越前おろしそばについて、書いていこうと思います。
越前そばの歴史は、非常に深く、一乗谷の戦国大名、朝倉孝景が籠城用の食糧として、短期間(75日間)で収穫できるそばに注目したことから始まるそうです。当時はそばがきやだんごの形をしていたところ、府中に本多富正公が赴任した際に、そば師を伴っていたことから、麺状のそばきりが登場します。府中というと今の越前市、エーデパの所在地です。本多富正公については、越前市の発展の歴史にはなくてはならない人物として語られることも多くあります。
そばきりに大根おろしを添える食べ方が広まり、今まで続いているそうです。
今は、ネギ、かつおぶし、大根おろしをのせたものにダシをぶっかけて食べます!
冒頭に越前そばが大好きだとお話しいたしましたが、私は普段は東京在住なため、お蕎麦屋さんにいくと、白い細い美しい蕎麦が出てきて少しだけ残念に思うことが多々あります。
福井の越前そばは武骨で色も濃く、ざらざらしていて、麺は細くないという印象。
しかも具はネギ、鰹節、大根おろし。辛味大根のおいしい季節には、大根おろしに一層辛みが増し、これぞおろしそばという感じで嬉しくなります。
福井県は全国有数のそばどころとして知られております。県内には特定の地域で栽培が続けられてきた「在来種」がいくつも残っています。気候や土壌を生かしつつ栽培されてきた在来種は、小粒ですが、味が濃く香りが高いのが特徴です。そのそばのほとんどが石臼挽きで製粉され、その甘皮全てをゆっくりな速度で挽いていく手法で、香りはもちろん粘りのあるそば粉に仕上がるそうです。他にはない越前そばが完成です。
たっぷりのお湯で湯掻いて、差し水をして、しっかりと粘り気をとって麺を締めて食べるのですが、なぜか私にはとても難しく、ここ数年は娘たちにお店に行ってたべようよと言われています。今年は、エーデパでもお蕎麦を扱わせていただくことになりましたので、もう一度トライ!します。そば茹でるのそんなに難しくないよとおっしゃる方が多いので、きっとみなさまは大丈夫だと思います。(私がせっかちなのかもしれません。笑)
福井県にはたくさん蕎麦屋があり、お昼時にもなると美味しい蕎麦屋は行列ができます。今週販売させていただきました宗近さんのお蕎麦は地元でも美味しいと評判のもの、ぜひ、お賞味いただければとおもいます。
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五十嵐郁子(五十嵐羅紗店1代目店主孫娘)
1975年生。東京在住。エーデパディレクター。福井県越前市生まれ。日本女子大学卒。大学生の2人の娘の母。東京福井県人会理事。福井市応援隊サポーター。
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